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Vol.21 「考える」が止まらない授業

――教員も生徒も探究する、開智所沢の授業づくり

 

「探究の授業」と聞くと、グループでの話し合いや実験など、にぎやかな活動を思い浮かべる方もいるかもしれません。でも、開智所沢の「探究」は、それだけではありません。

 

たとえば、ある日の中学1年生の英語の授業。教員と生徒のやりとりは、英語と日本語を交えて進んでいきます。生徒が取り組んでいる課題に対して、先生からは「なぜ?」「Why?」と問いかけ。単なる答え探しではなく、「なぜこの課題に取り組むのか?」という背景までを一緒に考える授業が展開されていました。

中学2年生の英語の授業では、動詞の過去形「-ed」の発音「/d」「/t」「/id」の違いについて学びます。ただの音声の違いを丸暗記するのではありません。日本語の「あんこ」「あんた」「あんまん」といった言葉を引き合いに出して、「”ん”の発音って、実は違うよね?」と問いかけながら、発音の仕組みに迫っていきます。
まだまだよくわからない英語という言語について、慣れ親しんだ日本語から学びを深めていく、そんなユニークなアプローチがここにはあります。

中学2年生の社会では、「探究するための土台づくり」として知識を丁寧に積み上げていく時間。先生のテンポよい語りに、生徒たちは引き込まれ、気づけば次々と飛んでくる問いに自然と答え、考えを深めていきます。板書も問いの形になっていて、「知ること」がそのまま「考えること」へとつながっています。

このような授業をつくっているのは、ひとりの先生ではありません。開智所沢では、定期的に教科ごとの会議を開き、「この課題の意味は?」「何を考えてもらいたい?」と教員たち自身が問いを立てながら、協働で授業を設計しています。

 

生徒が考える授業を支えるために、まず教員が考える――
そうして生まれるのが、開智所沢の「探究の授業」なのです。

教員同士の教材研究も活発に