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Vol.105 教員による授業研修ー互いに磨き合う、開智所沢の学び

 先日、本校で教員授業研修を実施しました。選ばれた教員の授業を10名以上の教員が参観し、その実践から学び合う取り組みです。授業を「見る」ことは、単に評価するためではなく、自らの授業を見つめ直し、資質・能力を高めていくための大切な機会です。開智所沢では、こうした公開型の研修を通して、教員同士が互いに磨き合う文化を大切にしています。

 

 今回の授業は、『ゴールデンカムイ』を導入に用いた社会科の授業でした。物語の舞台である北海道への興味を一気に引き上げる工夫からスタートします。担当教員が実際に訪れた場所を紹介しながら、生徒の関心を自然に地理的な内容へとつなげていきました。なぜこの地形が物語の舞台として魅力的なのか、北海道の自然環境にはどのような特徴があるのかといった問いが投げかけられ、学習は単なる知識確認にとどまりません。

 

 北海道の地理的内容を整理した後は、アイヌ文化の学習へと展開します。そして最後は、自然環境・歴史・文化を関連づけながらの考察へ。知識を積み重ねるだけでなく、「なぜそうなるのか」「それはどのような意味を持つのか」と問い続ける構成は、まさに探究型の授業でした。

 

 授業は非常にテンポよく進みます。細かな探究的問いかけが次々と行われ、生徒とのやりとりが絶えません。普段は比較的おとなしい生徒も積極的に手を挙げ、正解すると「やったー!」、初めて知る内容に「おおー」と声を上げる場面もありました。正誤を超えて、知ることそのものを楽しんでいる様子が印象的でした。

 

 スライドは次々と展開されていきますが、内容はすべて生徒のiPadに配布されています。生徒は画面を確認しながら、要点を整理してプリントに書き進めていました。ICTは単なる提示ツールではなく、思考を止めないための仕組みとして活用されています。

 

 社会科は中学受験で既に多くの知識を学んできている教科でもあります。しかし開智所沢では、それを前提としながらも、さらに深く、広い知識と関連づけを行いながら授業が進んでいきます。受験知識の再確認にとどまらず、学問としての面白さへと踏み込んでいく学びが展開されていました。

 

 授業後は、参観した教員同士で率直に感想を共有しました。問いの立て方、テンポの作り方、生徒を巻き込む発問、ICTの活用方法など、それぞれが自らの授業と重ね合わせながら意見を交わします。公開授業は評価の場ではなく、ともに成長するための場です。

 

 生徒が学び続ける学校であるためには、教員もまた学び続けなければなりません。開智所沢では、教育顧問が各教員の授業を参観し、FBを行なっています。今回の研修も、その積み重ねの一つです。これからも授業を通して、学校全体の質を高めていきます。

空き時間の複数教員が参加しました

次々と繰り出される探究の問い

配布されたスライドを活用しています

授業のまとめの本質的な問いは、みんなで考察