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Vol.86 【授業レポート】教科書を超えた「生きた学び」へ――豪州メルボルンとの遠隔協働学習を実施

「暗記」から「対話」による探究へ

本校の中等教育学校前期課程1学年では、社会科(地理的分野)の授業の一環として、オーストラリアのメルボルン日本人学校とオンラインでつなぐ協働学習プログラム「TP-COIL 2025」を実施しました 。
本校が目指すのは、地名や用語を単に「暗記」する授業ではありません。学んだ知識を使って自ら問いを立て、答えを探し出す「生きる知恵」を育むことです 。今回のプログラムも、単なる国際交流や語学体験ではなく、日本にいるだけでは分からない現地のリアルな姿を調査する「実証研究」の場として行われました 。

 

全員が真剣な態度で臨みました。

実際に交流することで、リアルな刺激が得られた様子でした。

「ネットの情報」と「現地のリアル」を照らし合わせる

生徒たちは授業の中で、オーストラリアの「地理的な特徴」や「多文化共生の工夫」について学び、多様な観点からオーストラリアの特徴について大観してきました。
その上で、「実際のところ、オーストラリアの暮らしで大変なことは何か」「多様な生態系はあるのか」などの対話を通じ、インターネットや教科書だけでは見えてこない現地の「生の声」を聞き出すことができました 。

最後は全員で記念撮影!

授業を終えて・・・生徒の声

  • オーストラリアは多文化主義だということを授業で習ったが、実際に現地の人に聞いて、その知識が繋がった。
  • リアルタイムで相手の国の文化の違いを学べて楽しかったです。またやりたいです。
  • 日本と異なる生態系があることを学べて貴重な体験ができました。

確かな「異文化理解力」を育む

情報の正しさを自分の耳で確かめ、想像していた世界と現実との違い(あるいは共通点)を発見するプロセスこそが、本校が大切にしている学びです。
物理的な移動を伴わずに国境を越え、現地生徒と議論を交わした経験は、生徒たちが将来、多様な価値観を持つ人々と協働していくための確かな力となると確信しています 。
本校では今後もICTを活用し、教室にいながらにして世界とつながる質の高い学びの場を提供してまいります。