探究の学び

疑問や課題を解決する「探究型の学び」で
「新しい社会」を創る原動力となる力をつける
疑問や課題を解決する「探究型の学び」で、「新しい社会」を創る原動力となる力をつける

開智所沢の探究型の学び

授業や進路学習から学校行事まで、あらゆる場面で「探究型の学び」を展開しています。探究型の学びとは、生徒が発見した、あるいは教員から示された素朴な疑問や社会の課題、学問での未解決の問いなどを、それまでに培ったさまざまな「力」を使って、推測・予想し仮説を立て、観察・実験や、文献からの調査によって検証・考察し、その成果を発信するプロセスです。
また、活動の最後には振り返りと自己評価を行い、次の探究活動をさらに高いレベルへと積み上げていきます。これらの活動では、正しい「解答」を出すことよりも、どのように考えたのかという思考のプロセスを大切にしています。じっくり考え抜くことによって、将来さまざまなことにチャレンジするための原動力となる力をつけます

個人探究

個人探究とは、様々なテーマで自分の興味を持った疑問を深く検証・考察するプロセスです。 探究の成果発信の場は毎年あり、同級生だけでなく上級生や下級生の発表を参考にし、互いに探究力を磨き、発信力を高めていきます。

 

この探究活動を通して、

①自分の得意を伸ばし、自分の興味が向く単元に気付く。大学での学問の分野を選択する際に、関連した分野に進む。

②自分の個人探究のレポートをエビデンス(ポートフォリオ)として大学に提出して、総合型選抜(総合型入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)で活用する

といったことにつながります。 

個人探究の例

6年間の系統的な探究の学び

【1年】

フィールドワーク

自然科学系の探究力を磨く

磯のフィールドワーク <2泊3日>

自然そのものから疑問を発見して探究します。南房総に行き、磯場で見つけた動植物を観察しながら、興味を持った生物について理解を深めます。 海洋の生き物について研究している大学生もメンターとして参加し、探究計画を立案する手本を見せてもらいながら、生徒達の現状に合わせて的確なサポートを行います。 

個人探究

探究の基礎を磨く

好きなこと、得意なことについて探究します。「よい疑問の作り方」「検証の流れの立案方法」をはじめとする探究の方法について、ワークショップなどを通して学んでいきます。わからないことを調べるだけの「調べ学習」を「探究」に昇華させます。

【2年】

フィールドワーク

人文・社会・経済系の探究力を磨く

社会のフィールドワーク <2泊3日>

文学や社会の事がらについて、グループごとに探究します。異なった分野での探究を、1年の探究の成果を基にして、さらにレベルの高い探究活動を行います。生徒たちは事前に探究テーマに基づいて仮説をたて、自分たちで企業や研究所、大学、博物館などにアポイントをとり、現地で詳しく調査し、自分たちの仮説を検証し、考察を深めます。成果は学校にもどったあと、まとめて直して発表します。

個人探究

良い問いの立て方、検証の方法の設計を考える
探究サイクルの疑問・仮説・検証に焦点を当て、観察からの問い・仮説の立て方、適切な検証方法の設計などのスキルを身につけます。各教員が開講するゼミ形式の探究活動で、探究サイクルをさらに強く意識しながら実践を積み重ねることで、探究の質を高めます。

【3年】

フィールドワーク
個人の探究テーマを論文にする

他地域でのフィールドワーク <3泊4日>

日々の探究では訪れるのが難しい地域で、フィールドワークを行います。これまでの「グループ探究」や「個人探究」を振り返り、自然科学、人文・社会科学、医学・薬学、理工学などあらゆる分野の中からテーマを絞り、「グループ探究」を行います。考えの異なる班員が話し合うことで、ひとつのテーマからさまざまな仮説がでてきます。

個人探究

プレゼンテーションスキルを身につける
探究サイクルの考察・発表に焦点を当て、検証結果から本質を抜き取って考察するスキルや成果をわかりやすく伝えるスキルを磨きます。また、成果を学校内外に向けて発表して、プレゼンテーションスキルを磨きます。

【4年】

フィールドワーク/個人探究

プロジェクト型の個人テーマの探究

首都圏フィールドワーク <1日×4>

個人探究を一体化させて1年間かけて探究します。興味・関心に基づいて自ら学びを設計し、日常の中での実験や観察、成果物の作成といった探究と、首都圏のいろいろな研究所や大学、自然や市街地をフィールドにして聞き取り調査や観察を行う探究を合わせて、探究を本格的に行います。

その為、ひとり一人にメンターの教師がついてアドバイスを受け、 成果物や論文など、独自に成果をまとめて、3学期には最終発表会を行います。

【5年】

フィールドワーク/個人探究
国際的に活躍できる素地を創る

海外フィールドワーク <5泊7日イギリス(予定)>

5年間の探究の集大成です。4年(高1)までに積み上げてきた「個人探究」を英語に書き換え、英語のプレゼンテーションとして仕上げます。実際に海外の大学等に宿泊し、現地の大学生を相手にプレゼンテーションし、そのテーマに関するディスカッションを英語で行います。それまでに培ってきた創造力と発信力を最大限に駆使して、文化の違う国の人々とコミュニケーションを図る体験は深い感動と自信となり、生徒自身の生涯の中で大きな財産となります。

【6年】

フィールドワーク/個人探究

探究者から研究者になる
※国際系コースの生徒、および希望する生徒のみ実施
国際系コースの生徒を含む希望者は、6年(高3)でも個人探究を継続します。それまでの探究テーマをさらに発展させて高いレベルの「研究」を行うことが目的です。生徒一人ひとりに複数のメンターの教員がつき、大学とも提携して一研究者として取り組みます。

創造力、構想力、企画力を育成する探究的な行事

学校行事の中で、生徒が主体的に企画・運営する行事が、体育祭、文化祭、合唱祭です。これらの行事を、生徒主体の実行委員会を組織して実施します。生徒自身が、「行事の目的は何か?」「どのように行うか?」などを探究的に考え、活動することになります。実行委員会のメンバーは、次のような手順で準備をすすめていきます。

①行事の進め方、計画の立て方について情報を集める

他の兄弟校を訪問し行事の概要調査、過去の行事のパンフレットや動画などの収集、関係者へのインタビューなどを行います。

②行事の目的を明確にし、何に焦点を当てて今年の行事を行うかを考える

学校の教育理念や教育目標を参考に、学校の目指している教育の方向性や生徒自身の理想に則り、行事の目的や掲げるテーマを決めます。具体的に行事の中に組み入れたいことを調査して、目的やテーマを決めることで、行事が盛り上がります。

③準備期間および当日行う、具体的な内容の検討

行事の準備期間の活動についても可能な限り具体的に計画を立て、準備していきます。行事の当日は、実行委員会が中心になって行事を運営していきます。

④振り返り

行事では、動画などの様々な記録を残し、実施後は生徒へのアンケート調査を実施します。これらの情報をもとに、生徒全員に振り返りをしてもらい、行事がどのように成功したのか、しなかったのかを含め、準備から行事の終了までを自分たちで評価を行います。これらの評価から翌年の行事をさらによりよいものへと発展させます。

このような活動を通して、イベントを運営する力だけでなく次回のよりよい行事を創るための洞察力や構想力が育成できます。また、これらの行事の実行委員会メンバーは、自分の好きな事を通して、人のために活動し、皆が喜び、楽しむ様子を通して、貢献することの意義を学んでいます。

 

授業だけではなく行事でも探究を深め、人間として大きく成長できることが開智所沢の魅力です。